Krümel

羽村にあるパン屋さんクレメルです。以前から地元に愛されてきたベーカリーカフェ　リーベン・ブロートを全く新しいお店にして、リニューアルオープンしました。

kitoriではここ数年パン屋さんを続けて作っているので、すっかりパン屋さんに詳しくなりました。パン屋さんには大きなオーブンや発酵する器具などなどの専用の厨房設備が必要です。一日中粉が舞うので、それに合わせたエアコンや換気扇なども考えなくてはなりません。

それにしても、パン屋さんって幸せな風景です。朝早くからパン生地を練って、オーブンに火を入れ、それを朝早くから買いに来る人がいる。おいしいパン屋さんが近くにあるだけで、日常がほんわかと温まります。

その雰囲気をデザインに反映させた、クレメルはまさにそんなパン屋さんです。ドイツで修行した店主が朝からせっせとおいしいパンを焼き、店内にずらりと並びます。天井の高い明るい店内に広がるやわやわらかい光。窓からのぞく庭の植栽。水色の扉を開けて買いに来るお客さん。

色ガラスをはめ込んだ窓から光が入り込むイート・イン・スペースで、ゆったりとちょっとコーヒーでも飲みながら休憩です。

青い扉のある庭は賞を取ったそうです。思わず開けたくなる青い扉はニセモノではないのです、ちゃんと開いて閉じて、鍵もかかります。

きっと、パンを焼くご主人とかわいいものを愛する奥様は、どこかおとぎ話の世界からその扉を通ってやって来て、ここにパン屋さんを始めたのです。