手の温もりを大事に

手仕事の良さを残した家

展示会で作品を選ぶように
長きに渡ってKITORIの家具や扉や壁や天井を
注文してくれた家です

KITORIが工房を構えた頃からのお客さんです。一緒にヨーロッパへ旅行へ行ったりと長い付き合いです。家具の展示会をしていた頃は開催する度、色々なものを頼んでくれました。家具だけでなく、見晴らしの良い、ご夫婦とネコが暮らすマンションの一室を、作品を散りばめるように、リビング、玄関、廊下、寝室と少しずつ改装していきました。

この家はまだKITORIが建築的な考え方を取り入れる前、どちらかと言えば、手仕事としての家具作りをしていた頃の名残があります。全体を考えるのではなく、部分部分に焦点を当てて、作り込んで、積み重ねていく。できあがっているものは今と同じですが、なんとなく手の温もりと言われるようなものがあちこちに残されているような気がします。

KITORIが今に至るまでには、新しいもの、面白いものが好きで、ものの価値を見抜く力のあるパトロン的な方がたくさんいて、楽しみながらいろんなものを共に作る進んできたように思います。きっと世の中の作家たちを支えているのは、この施主さんのような人たちです。

種類マンションの部分改装、家具製作
概要横浜の猫と暮らす見晴らしの良いマンション 作家の作品を愛する施主さん
施行箇所家具製作、建具製作、大工工事、塗装左官工事、照明。
備考この家の扉には猫の通り道がついています。扉も同じものはひとつもなく、新しい試みをいつも喜んでくれました。