収納を見せる家

たくさんの備えがあるのは豊かさの証
小笠原諸島にお住まいだった経験から
あらゆるものを備蓄しているんです
と聞いて、生まれた収納を見せたデザインです

「とにかく物が多いんです」とリノベーションの相談を受けることはよくありますが、このお家の場合はそれが、個性と呼べるほどに面白い理由でした。一つはご夫婦は音楽と美術の先生なので授業に使う色々なものをストックして置かなくてはならないこと。特に工作用の材料貯めて置かないと、必要な時に使えない。ということで、山のような牛乳パックやラップの芯が。お子さんたちももちろん工作好きです。

もう一つの理由はご夫婦は昔、小笠原諸島に暮らしていてその時に地震が多かったこと、停電が頻繁に起きたり、船が出ずに物資が乏しかったりした経験から、あらゆるものをいざという時にそなえて置くがついてしまった。と、非常食や飲み水の確保などは当たり前で、お風呂の水をバケツに汲んで、常に置いておくなど、驚きの非常時への対策が家中になされていました。

デザインは基本的に全てお任せしてくださいましたが、棚の位置など気にされるのは地震の時に・・・という話で、それが面白かったです。

そして出来合ったのがこの家中に収納を、絵になるように施した画期的なデザインです。両側が本棚になった長い廊下が圧巻です。それだけでなく、ウォーキング・イン・クローゼット、各部屋の高い部分に隠れたところにある収納、トータルするとすごい量です。これならどんなに備蓄しても困ることがないでしょう。

種類マンションのフルリノベージョン
概要あらゆるところに収納を施したデザイン
施行箇所全体のデザイン、解体工事、大工工事、塗装左官工事、設備工事、本棚製作、建具制作。
備考ゆくゆく、この場所で子供達にワークショップを開催したいと話していたので、水場などに工夫をしました。本棚をどのようにも使えるので、人が出入りするようになってもその時々に合わせて入れ替えることができます。

この本棚を中心にした施工は、色々なところで活躍しそうです。